「バイスペクトル解析」の概要
電子情報通信学会 知識ベース 1群5編 信号理論 4章 スペクトル解析 4-3 高次スペクトル解析 4-3-2 バイスペクトル解析
http://www.ieice-hbkb.org/portal/doc_537.html
・結果の見方については一筋縄ではいかなそう
バイスペクトル解析の話は80年代からあるにもかかわらず、
一般的な結果の見方についてはほとんど言及されていないので、本当にやっかいな可能性がある。
・バイスペクトルをパワースペクトルで正規化して得られるバイコヒーレンスに関して要注意
「広帯域位相の時間変化を利用する信号処理」で
「長領域でのパワースペクトルの平坦化」という似た処理をしてるので。
・「広帯域位相の時間変化を利用する信号処理」との相違
「広帯域位相の時間変化を利用する信号処理」で行っている
「短領域(周波数領域での次元数を減らして)で位相の周波数分布を求め、長領域内での位相の時間変化を利用する処理」
に相当する処理は「バイスペクトル解析」では行われていないようで、
この処理の有無は両者の相違点と言えそう。処理の意味として何が違うのかについては要考察。
「バイスペクトル解析」の事例では『観測信号から原信号を推定する「回復処理」』
という考え方自体を見かけることが実は少ないという印象。
「バイスペクトル解析」で得られる特徴に対して原信号うんぬんが論じられていることはない。
応用分野については
・プラズマなどの乱流
・経済指標
・音声信号解析
・天体信号解析
・回転機械の故障診断
・自発脳波の解析においてα波の特徴解析
(手術中の麻酔の深度をバイスペクトルを用いることにより実時間でモニタリング)
などがあるとのこと。脳波の測定に関わる医療機械については実用化済み。